自分にあった美白化粧品選びが成功の鍵

前回のブログでご紹介したように、シミ対策には美白化粧品が欠かせません。美白ブームの日本では本当にたくさんの美白化粧品が販売されています。有名ブランドの製品なら確かなのか、それとも値段が高ければ高いほど効果があるのか悩ましいところです。そんなお悩みを解決するために、今回は美白化粧品を選ぶときに着目するポイントについてまとめました。ぜひ参考してください。

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 チェックポイント1 成分に美白成分*が配合されているかどうかをチェックしよう

「○○ホワイト」「ブライトニング○○」などなんとなく美白っぽい名前だけで選んでしまうことはありませんか。製品に表示されている成分表を見て美白成分がきちんと含まれたものを選びましょう。

*メラニン色素ができる過程のどこかにブレーキをかけ、メラニンの生成を抑える作用を持つのが美白成分です。その中でも厚生労働省が認可した美白成分を配合したものは医薬部外品として美白の効能をうたうことが可能になります。

 厚生労働省が認可した主な美白成分

 トラネキサム酸(人工的に作られたアミノ酸)

メラニン色素生成に関わる表皮伝達物質に作用しメラニンの生成を抑える。元々は止血剤や消炎剤、肝斑(前回のブログ参照)の治療薬として使われている。普通のシミだけでなく、スキンケアでは効果が現れにくかった肝斑を防ぐ効果も期待できる。

 

ビタミンC誘導体(ビタミンCを肌に吸収しやすい形に変えたもの)

メラニン色素生成の際に働くチロシナーゼ酵素を抑制しメラニンの生成を抑える。抗酸化作用を持つのでアンチエイジングにも役立つ。

 

リノール酸(サフラワーなど植物油から抽出された成分)

チロシナーゼ酵素の量を減らしメラニンの生成を抑える。

 

アルブチン(コケモモから抽出された成分)

チロシナーゼ酵素を抑制しメラニンの生成を抑える。

 

 

プラセンタエキス(哺乳類の胎盤から抽出された成分)

チロシナーゼ酵素を抑制しメラニンの生成を抑える。アンチエイジングやターンオーバーの乱れを抑える効果も持つ。

 

エラグ酸(苺から抽出された成分)

チロシナーゼ酵素を抑制しメラニンの生成を抑える。

 

ルシノール(北欧のモミの木の成分に着目して開発された成分)

チロシナーゼ酵素を抑制しメラニンの生成を抑える。

 

カモミラET(西洋の植物カミモールから抽出された成分)

メラニン色素生成に関わる情報伝達物質エンドセリンの働きを阻害しメラニンの生成を抑える。

 

t-シクロアミノ酸誘導体(大豆や卵黄から抽出された成分)

メラニン色素生成に関わる表皮伝達物質を抑制しメラニンの生成を抑える。

現在、厚生労働省が認可した美白成分は約20種類ありますが、どの成分が最も効果的かは人によって異なります。また医薬部外品は医薬品と化粧品の中間に位置するものであり、効果も大きい分、副作用のリスクも化粧品よりは高くなる可能性があります。安全性を考えると、やみくもに目新しい成分を試すよりも、長く使用された実績のある美白成分が配合された化粧品をおすすめします。

 

チェックポイント2 医薬部外品でも全成分が表示されているかどうかをチェックしよう

現在、医薬部外品には普通の化粧品と違って全成分表示義務がありません。そのため有効成分のみ表示された製品が多いです。いくらあなたにとって効果のある美白成分が配合されていたとしても、それ以外の成分でかぶれやアレルギーを起こしてしまっては元も子もありません。とくにアレルギー体質や敏感肌の方は、全成分を確認した上で購入されることをおすすめします。

 

チェックポイント3 美白成分以外の成分をチェックしよう

シミは、ターンオーバーの乱れによりメラニン色素の排出が間に合わず肌に蓄積してしまった場合に発生します。シミができるメカニズムを考えると、過剰なメラニンの生成を抑えると同時に、バリア機能が十分に働きターンオーバーの乱れがない健康な肌を作る必要があるのです。美白成分に加え、保湿成分や抗酸化成分などで肌を整え総合力でシミに挑める美白化粧品が理想です。

 

チェックポイント4 顔全体に広げて使えて毎日続けられるかをチェックしよう

美白化粧品と呼べるものには、メラニンの生成を抑える成分が入っていてこれからできるシミを予防します。したがって、スポッツ型(シミ部分のみに使用するもの)よりも化粧水や美容液のように顔全体に広げて使えるものをおすすめします。また美白化粧品は薬ではありませんのですぐに効果を実感できるものではありません。試供品を利用して、ある程度の期間続けられる条件を満たしたもの(価格や使用感)を選びましょう。

 

美白化粧品は消しゴムのようにシミを消してくれる魔法の化粧品ではありません(中にはそのように謳っているものもあります)。メラニン色素は、紫外線などの刺激から体を守るために生成される色素です。美白成分に許されるのは、過剰なメラニンの生成を抑えるということに留まります。美白成分はシミの予防として捉え、後は正しいスキンケア・食事・睡眠・運動でターンオーバーを整える。それが遠回りに見えて最も近道な美白方法だとイオンベール化粧品は考えます。

この記事は薬剤師:堀純朗氏が監修しています。