前回のブログでは、界面活性剤の種類で分類されるシャンプーの種類と特徴をご紹介しました。
今回は多くの方が抱える髪や頭皮の悩みから導き出した理想のシャンプーについて考えていきたいと思います。
頭皮・髪の悩み こんなものだと諦めていませんか。
悩み例
1 シャンプーした翌日にはフケが出る
2 いつも頭皮がかゆい
3 頭皮の臭いやべたつきが気になる
4 ドライヤー時の抜け毛が多い
5 髪が細くなった気がする
毎日や二日に一度シャンプーしているのに、1・2・3の症状がある場合は今お使いのシャンプーが合っていないのかもしれません。合わないシャンプーで頭皮を傷めた結果4・5の症状が出てくると考えられます。
頭皮(毛母細胞)が健康だと髪(角質)は美しく丈夫に育つ | ⇔ | 髪(角質)の健康維持が頭皮(毛母細胞)の健康を守る |
当たり前のことかもしれませんが頭皮と髪には密接な関係があり両方を大切にするシャンプー選びが必要になります。
市販に出回っているシャンプーのほとんどが前回のブログで紹介した「高級アルコール系」のシャンプーです。原料が安価なうえ、洗浄力が強く泡立ちも良く使い勝手が良いためです。
ラウリル硫酸ナトリウム・ラウレス硫酸ナトリウムに代表される「高級アルコール系」シャンプーを使い続けると、頭皮に必要な角質や皮脂までも汚れと一緒に剥ぎ取られてしまいます。アトピーの方や敏感肌の方は使ってすぐにフケやかゆみなどの異常を感じますが、多くの方は何年も使い続けて自分の頭皮が悲鳴をあげていることに気付きます。でも今まで問題なく使っていたシャンプーは盲点になっていて「悲鳴の原因がシャンプーにある」とはなかなか思い至りません。
理想的なシャンプーの条件
- 髪の汚れをしっかりと落とす
- 頭皮や髪の余分な皮脂を落とす
- 洗いあがりがすっきりする
- 頭皮のフケや乾燥を防ぐ
- 育毛に適した頭皮環境を守る
頭皮と髪の汚れや皮脂を適度に落とすことが出来れば、頭皮は健康になり美しい髪を維持できるのです。
石けん以外の界面活性剤の洗浄力は脱脂力と比例し、脱脂力は皮膚への残留性と比例します。「高級アルコール系シャンプー」は洗浄力が強い分、皮脂を取り過ぎ、洗い流した後も頭皮に残留する確率が高いのです。(頭皮に残留した界面活性剤はフケ・かゆみなど頭皮トラブルの大きな原因)。反対に「アミノ酸系シャンプー」は皮脂も摂り過ぎず皮膚への残留性も低いですが、その分肝心の洗浄力が弱いというデメリットも出てきます。
「石けんシャンプー」の場合は洗浄力が脱脂力・皮膚残留どちらとも比例しません。洗浄力は石けん素地と頭皮の皮脂との親和的関係のなかで、つねに調整されています。石けんで洗うことで頭皮の老廃物(角質・余分な皮脂・雑菌など)はきれいに落とされますが、必要な角質・皮脂・水分などは除去されません。つまり「頭皮の汚れをしっかり落としつつ頭皮環境を守る」という理想的なシャンプーの条件をクリアしています。
高級アルコール系シャンプー | アミノ酸系シャンプー | 石けん系シャンプー | |
洗浄力 | 強い | 弱い | 強い |
脱脂力 | 強い(洗浄力に比例) | 弱い(洗浄力に比例) | 適切(洗浄力に比例せず) |
皮膚残留性 | 高い(脱脂力に比例) | 低い(脱脂力に比例) | 低い※1(脱脂力に比例せず) |
※1 皮膚残留があるのは1部の金属せっけん(石けんカス)のみですが、これも皮脂の回復とともに分解されます。
以上の理由から「イオンベール化粧品」では石けんシャンプーが最も理想的なシャンプーだと考えています。言ってしまえば「石けん素地100%」の無添加固形石けんで髪を洗っても健康な頭皮と髪を取り戻すことができるのです。しかし私たちはあえて「アミノ酸石けんシャンプー」を開発しました。その理由につきましては次の機会に書いていきたいと思います。