今年の夏もそろそろ終わりに近づいています。涼しくなって紫外線対策を忘れがちになるころ、ふと鏡を覗いて「シミが増えた、濃くなった」と愕然とした経験はありませんか。紫外線の肌への影響は、最も紫外線の強い5月~8月よりも少し遅れて現れることが多いようです。
シミ・ソバカスなど夏の疲れが形となって現れてくる初秋、イオンベール化粧品では薬用美白美容液「潤白 Junpaku」を新発売することとなりました。イオンベール化粧品の特徴である「亜鉛イオン」「アミノ酸」に加え、有効成分トラネキサム酸(美白)、グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、その他保湿成分を配合した、肌を整えながら美白する美容液です。
美白ブームの日本では、現在たくさんの美白化粧品が販売されています。この中から自分に合うものをどのように選ぶのか、それを使うことによってどんなメリットやデメリットがあり得るのか、疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。今回は、少しでもそんな方々のお役に立てるよう美白や美白化粧品についてまとめてみました。
美白とは
紫外線にさらされている顔や手の甲と、お腹や太ももの内側の肌を比べてみてください。衣服に保護されているお腹や太ももの内側は、シミ・クスミの少ない白い肌であることが多いと思います。「美白」とは、お腹や太もものように色素沈着(シミ)の少ない肌を、顔や手の甲においても目指していくということです。肌を漂白するように、生まれ持った肌の色より白くすることではありません。
美白肌=シミのない肌
美白の大敵であるシミには、いくつかの種類や形状があるのをご存知ですか?自分のシミがどれに当たるのか見極めることで、自分にあった美白方法が見えて来ます。
シミの種類
1 老人性色素斑
シミといわれるものの中で、最も多いのが老人性色素斑です。日光性黒子ともいい、紫外線の影響でできるものです。日本人では通常40歳前後にできやすくなると言われています。大きさは1センチ大くらいまでの丸い形が多く、最初はうっすらと影のようなものができ、次第に濃くはっきりとしてきます。
2 脂漏性角化症
1の老人性色素斑が時間経過によってイボのように盛り上がったものを脂漏性角化症といいます。表面はボツボツしています。手の甲などにできることも多いです。
3 炎症性色素沈着
傷やニキビ、虫刺され、やけど、アトピーなどによって肌がダメージを受け、そこに色素沈着が起こりシミになったものです。色は褐色や黒褐色が多く、大きさはその炎症によって異なります。時間がたてば消えることもありますが、2.3年を要することもあります。その間に日焼けしてしまうとさらに色素沈着がすすみ消えなくなることもあります。
4 肝斑
30~40代の女性に良く見られる、女性ホルモンが原因と考えられているシミです。顔の左右対称にでき、形がはっきりせずぼんやりとしていて色は薄い灰色や茶色であることが多いです。閉経とともに徐々に薄くなっていきます。ホルモンバランスがくずれた時にできるため、妊娠中、ピルを服用した時、また更年期の人によく見られます。肝斑に紫外線が当たるとさらに色素沈着がすすみ、シミの色が濃くなることもあります。
5 雀卵斑(ソバカス)
鼻を中心に散らばるようにできる5ミリ以下の小さなシミです。幼児期から出現し10代の思春期の頃に目立ってくる遺伝性の強いものになります。紫外線が当たることで悪化することもあります。
1~5のシミに共通するのは、紫外線を浴びることで悪化する可能性があるということです。シミをこれ以上増やさない、濃くしないためには、紫外線対策と美白化粧品が有効です。しかし、はっきりしてきた1の老人性色素斑、老人性色素斑が進行した2の脂漏性角化症、遺伝的要因でできる5の雀卵斑はレーザーでないときれいにとることはできません。4の肝斑には、レーザー治療は不向きでトラネキサム酸という薬を数か月服用すると薄くなることが多いです。
以上のように、美白化粧品は、シミに悩む方にとって心強いスキンケアパートナーになり得ますが、選び方や使い方次第で効果も変わってきます。次回は、美白化粧品の種類や効果について掘り下げていきたいと思います。
この記事は薬剤師:堀純朗氏が監修しています。
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