紫外線・正しく知って対策を

5月も終盤に入り初夏の気配を色濃く感じる季節となりました。気温が上がり日差しが強くなると気になってくるのが「紫外線」です。しかし、紫外線は「暑い季節」「日差しの強い季節」のみ気をつければ良いものではありません。私たちは1年中紫外線を浴び続けているのです。今回のブログでは、紫外線の特徴を踏まえてその悪影響を最低限に抑える方法をご紹介します。

 

うっかり日焼けにご用心
こんな思い込みしていませんか?

誤 曇った日には日焼けをしない。

正 薄い雲の場合50〜80%、雨雲の場合20〜30%の紫外線が通過します。

 

誤 水の中では日焼けをしない。

正 水はわずかな紫外線しか防いでくれません(水深50cmで地表の40%)。また水の反射は紫外線ばく露量を増やします。

 

誤 冬の間の紫外線は危険ではない。

正 冬の紫外線は弱いが、雪に反射することで2倍近いばく露量となります。高い雪山でのウィンタースポーツでは真夏と同じような紫外線対策が必要です。

 

誤 短い時間(洗濯物を干すなど)なら日焼けしない。

正 紫外線はどんな短い時間であろうと1日を通して蓄積されていきます。

 

誤 太陽光の暑さやまぶしさを感じないときは、日焼けしない。

正 暑さは赤外線・まぶしさは可視光線によるもので、日焼けを引き起こす紫外線は暑くもまぶしくもありません。

 

このように情け容赦なく私たちに降り注ぐ紫外線は少しでも浴びない次のような工夫が必要になります。

  1. 紫外線の強い時間帯(午前10時〜午後2時)の外出をできるだけ避ける
  2. 日傘や帽子を使う
  3. 衣服で覆う
    長袖や襟付きシャツ、生地としてはしっかりした織目・網目を持つもの
  4. サングラスをかける
    サングラスや紫外線カット眼鏡で、眼への紫外線を90%カットできます。なお、色の濃いサングラスをかけると瞳孔が開き、かえってたくさんの紫外線が眼に侵入する場合があるので注意しましょう。
  5. 日焼け止めを上手に使う
    日焼け止め化粧品は、塗る量で効果が変わってきます。厚めにしっかりと塗り汗をかいたら塗りなおすなどしてその状態を維持することが大切です。

 

紫外線の良い影響

紫外線の良い影響としては「ビタミンD生成(骨や歯を強化)」・「殺菌効果」「ストレス解消」などが挙げられます。

 

紫外線の悪い影響

紫外線の悪い影響としては「シミ・シワ」「皮膚がん・白内障・紫外線アレルギー」「毛髪へのダメージ」などが挙げられます。

 

 

紫外線によるシミ(老人性色素斑)ができるメカニズムと対策

今回は紫外線の悪い影響のなかでも、多くの女性の悩みの種である「シミ」を取り上げていきたいと思います。

 

シミができるメカニズム

紫外線を長時間浴びる。⇒紫外線の影響をカットするためにメラニン色素が過剰分泌される。⇒ターンオーバーでのメラニン色素の排出が間に合わない。⇒真皮で色素沈着を起こしてシミになる。

 

「シミ」の予防には

紫外線をできるだけ浴びない工夫と、加齢などが原因で遅れがちなターンオーバーを促すスキンケアを同時に行う必要があります。

 

「イオンベール化粧品」に配合されている「亜鉛イオン」は皮膚の奥まで浸透してターンオーバーを促し、役目を終えたメラニンをきちんと排出し蓄積させない働きがあります。現在「入浴料化粧品」・「化粧水」として取り扱っております。とてもシンプルな紫外線対策としてぜひお試しください

 

出来てしまった「シミ」には

ごく初期のものならターンオーバーを促す化粧品や美白化粧品(美白成分を含んだ化粧品)が有効です。はっきりしてきたものはレーザー治療でないととれません。しかしはっきりしてきたシミを諦めて放置すると、次第に色が濃くなり、イボのように盛り上がってくる(脂漏性角化症)こともあります。シミのある部分は、ターンオーバーが他の部位より低下していて、メラニンが余計に蓄積されることが多いようです。またシミ部分の角化細胞(ケラチノサイト)に異常が生じ「メラニンを作れ」という信号が出続けている場合もあります。

このような場合は少なくとも現状維持・新しいシミの予防も兼ねて、美白成分の入った化粧品でのスキンケアをお勧めします。美白成分とは、メラニン色素の生成を抑える成分のことです。ただ、「メラニン色素の生成」とというのは、紫外線の影響から自分自身を守る大切な「セルフケア機能」でもありますので、美白成分の入った化粧品は用法・用量を守って正しくお使いください。

 

実は「シミ」は昨日今日浴びた紫外線のせいで出来ているものではありません。肌の奥に紫外線の貯蔵タンクがあり、生まれたその日から浴びた紫外線が貯まってゆくのです。タンクがいっぱいになると「シミ」となって現れます。過去に過剰に浴びてしまった紫外線量を減らすことはできませんが、貯蔵タンクが満杯になるのを遅らせることは今日からでもできます。10年後・20年後のあなたの美肌は今の紫外線対策にかかっていると言っても過言ではありません。